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【発達性協調運動障害】子供の不器用さを改善するトレーニングとは?

【発達性協調運動障害】子供の不器用さを改善するトレーニングとは?

「何やってもぎこちない」_発達性協調運動障害かも?

子どもが自転車に乗るのが難しい、ボールをうまく投げられない、字が上手に書けない…。これらは単なる「不器用さ」や「ぎこちなさ」ではなく、発達性協調運動障害(DCD)のサインかもしれません。これは、運動面の発達に関する障害で、子どもたちの学校生活や日常生活に影響を及ぼすことがあります。しかし、この状態は決して子どものせいではなく、適切なサポートとトレーニングによって大きく改善できるのです。

「うちの子、なんでこんなに不器用なの?」と心配する保護者の方々へ。『へやすぽアシスト』ではそのような悩みを持つお子さまや保護者の方々に向けて、オンラインにてマンツーマンの運動指導を行っています。この記事では、DCDの基本的な理解はもちろん、我々が実際に行っている家庭で簡単にできる遊びを通じたトレーニング方法まで、実用的な情報を提供します。子どもたちが直面する課題や困難を理解することで、彼らの能力を最大限に引き出すための手助けとなるでしょう。

この記事で分かること

・DCDとは?その特徴と影響
・子どもたちが直面する日常生活での苦労
・家庭でできる簡単で効果的な遊び方
・子どもたちをサポートするための具体的なアドバイス
・『へやすぽアシスト』の運動療育プログラムについて

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発達性協調運動障害(DCD)とは?

DCDは、子どもたちの運動面の発達に関する障害です。これは、日常生活や学校活動におけるさまざまな運動スキルの習得に影響を及ぼします。この障害を持つ子どもたちは、しばしば「不器用」と見なされがちですが、これは単なる遅れや不注意ではなく、神経発達の特性によるものです。

DCDの特徴

運動スキルの遅れ: 歩行、走行、ジャンプなどの基本的な運動スキルの習得が遅れることがあります。

協調性の欠如: 手と目の協調(目で見て、体をスムーズに動かすこと)が難しく、物をつかむ、書く、ボールを投げるなどの動作が困難です。

学習と集中の問題: 学校の授業や宿題に集中するのが難しいことがあります。

社会的な挑戦: 体育の授業や運動遊びでの苦労により、なかなか友達の輪の中に入れず、友達との関係に影響することもあります。

このようにDCDによる「不器用さ」は運動面はもちろん、学習面や本人の社会的な面においても負の影響を与える可能性があります。上手く板書できないという保護者の方の悩みを多くいただきますが、この点においても「ぎこちなさ」や「スムーズに動かせない」ことが関係しているかもしれません。書字にかかわる記事についてはこちらを参考にしてみてください。

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DCDと発達障害との関係

DCDは、発達障害のひとつで、明らかな麻痺や筋肉の病気が無いにもかかわらず協調運動の問題があり、日常生活に支障が出ている状態です。必ずしもすべての発達障害児にこの症状が認めるわけではありませんが、他の障害(例えば自閉症スペクトラム症やADHD)と共存することもあります。

このため、DCDの診断と治療には、他の発達障害の可能性も考慮する必要があります。また知能の低下がない子どもも多く、DCDであることに気付かれず、保育園や学校で特別な支援を受けずに過ごし、ストレスを抱えている子どもも多くいると考えられています。

DCDの原因

正確な原因はまだ完全には解明されていませんが、脳の発達が関与していると考えられています。遺伝的要因や出産時の合併症、早産などがリスク要因として挙げられることもあります。

参照:「協調運動の障害の早期の発見と適切な支援の普及のための調査」報告書 -厚生労働省

すぐにできる簡単な遊びからぎこちなさを改善しよう!

発達性協調運動障害(DCD)のある子どもたちにとって、運動能力を向上させるためには、楽しみながら学べる遊びが非常に効果的です。以下に、家庭で簡単に取り入れられる遊びをいくつか紹介します。これらは実際に『へやすぽアシスト』でも行っている運動です。ぜひ皆さんも親子で楽しくチャレンジしてみてください!♪

親子で風船ポンポン(1個)

①親子で向かい合って風船ポンポン!
②相手が届きやすい位置に向かってやってみよう!
③何回出来るかチャレンジ♪

この遊びは風船を使うことで、目のコントロールや力加減の調整などを鍛えられます。1つの風船をポンポンするだけでも、「目で風船を追う」「ポンポンしやすいように体を移動させる」「相手のことを思って力加減を調整する」など様々なタスクがあります!慣れてきたら風船を2つにしてやってみよう!

 

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ジャンプ身体タッチ

①ジャンプしながら自分の身体の色んな所をタッチ!
②できるだけ空中でタッチしてみよう!

この遊びはジャンプで足の運動を行いながら、体をタッチすることで手の運動を同時に行う遊びです。手足バラバラの動きを行うことで、身体の上下の協調が上手になります。慣れてきたら大人に「肩!」「腰!」などと指示された部位をタッチしてみよう!

 

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これらの遊びは子どもたちが自然と運動技能を練習し、自信をつけるのに役立ちます。重要なのは、子どもたちが楽しみながら学べるような環境を作ることです。失敗を恐れずに挑戦し、少しずつスキルを積み重ねていくことが大切です。

DCDのお子さまは目のコントロールが苦手なことが多いです。目の動きや体の協調性を鍛えることは、発達障害のお子さまの運動能力や学習能力を向上させることに貢献するでしょう。さらに身体で受け取った感覚を脳で処理する能力(感覚統合)を鍛えることも大切です。見たものや触れたもの、聞こえたものを脳で整理することが難しいと、素早く反応できなかったり、スムーズに動けなかったりするのです。

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DCDの子にはどんなサポートが必要なの?

発達性協調運動障害をもつ子どもたちは、日常生活の中で多くの困難に直面することがあります。これらを乗り越えるためには、保護者、教師、そして専門家からの適切なサポートが不可欠です。

大人としての関わり方

まず最も重要なのは、DCDを持つ子どもたちの状態を理解し、認識することです。これらの子どもたちは「不器用」や「注意が散漫」といった理由で簡単にレッテルを貼られがちですが、彼らは神経発達の特性によるものであり、意図的なものではありません。本人も「やろうとしたってできないのに…」と感じているかもしれません。そのような状態で、保護者をはじめ、大人が「ちゃんとしなさい!」「なんでできないの!」と言ってもうまくいかないことが多いです。さらには大人への不信感につながる可能性もあり、それが子供の将来に悪影響を及ぼしかねないのです。

まずはポジティブな声掛けを心がけましょう。何事もはじめは難しくて当然です。DCDの子どもたちのどんな小さな努力でも認めてあげましょう。小さな成功を称賛することが特に重要です。ポジティブなフィードバックは、自信を育み、新しいスキルの習得に対するモチベーションを高めます。

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環境の調整

家庭や学校での環境を、DCDの子どもたちが運動技能を練習しやすいように調整することが重要です。例えば、書き物をしやすいように特別な筆記具を提供したり、運動の際には安全で快適な空間を確保することが挙げられます。集中しやすいように家の中を整理したり、運動時にはできる運動からコツコツと教えてあげることが大切です。

へやすぽアシストで楽しく「ぎこちなさ」を改善しよう!

 へやすぽアシストではDCDなどの発達障害のお子さまに対し、おうちでできる楽しい遊びでの改善を目指しています。自宅という慣れた環境で、楽しく遊びながら運動能力や学習能力を高めることができます。

今回の記事を読み、「何やっても不器用」「運動が苦手・嫌い」と思った方は、まずは無料オンライン体験レッスンに参加してみませんか?事前にお子さまの好みや性格などを伺い、レッスンへの誘い方までご提案します。体験レッスンではお子さまに関するお悩みやお困りごとも、お気軽にご相談ください!

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