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【ビジョントレーニング】発達障害の子の悩みを解決する簡単な改善方法

【ビジョントレーニング】発達障害の子の悩みを解決する簡単な改善方法

発達障害の子は目のコントロールが苦手かも

 自分の子どもで「板書が苦手」「音読が上手くできない、疲れやすい」「球技が苦手」「反応が遅い」などと感じたことはありませんか。はじめは学年が上がれば自然と良くなると思っていたのに、なかなか成長しないということがあります。

 発達障害の子はもちろん、定型発達のお子さまにも見られるのが「目のコントロールが苦手」ということです。このようなお子さまはただ勉強やスポーツが苦手なのではなく、上手く見ることができていない可能性があるのです。

 この記事ではそんな悩みを抱えている保護者の方に向けて、目のコントロールが上手くなるビジョントレーニングを3つ紹介します。我々、へやすぽアシストでも実際に行っている種目です。発達障害のお子さまも楽しみながらできる内容ですので、ぜひ最後まで見てください。

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ビジョントレーニングとは?

「いきなりビジョントレーニングとか言われても分からないよ」という方へ。

そもそもビジョントレーニングとは何なのかを始めに説明します。

 ビジョントレーニングとは、視覚的なスキルを強化し、視覚情報の処理能力を向上させる一連の活動や練習のことを指します。視覚的なスキルとは単に視力だけでなく、目の動き見たものを認識する能力、そして目と身体の協調などのことであり、ビジョントレーニングはこれらの能力を鍛えるものです。

簡単に言えば、ビジョントレーニングは「目の体操」のようなもので、視覚的な能力を鍛え、日常生活や学習に役立てるためのものです。

視覚的スキルの種類

 前述したように、ビジョントレーニングでは以下のような視覚的スキルを鍛えることができます。

眼球運動

 目の動きをコントロールし、物を追いかける能力です。これは読書時に文字を追うことや、投げられたボールなどの動く物体を目で追うことなどに役立ちます。

視空間認知

 見たものを空間的に脳で処理し、その全体像を掴む能力です。例えば投げられたボールの位置や距離を正確に認識する能力です。これは、物体間の距離を判断したり、地図を読む際にも重要です。

 さらに「単なる線や点の羅列」を「文字」として認識して読む能力や、図形や色を認識することも視空間認知に当たります。すなわち視界に入ったあらゆる物を処理する能力なのです。

目と身体の協調

 視覚情報を基にして身体を適切に動かす能力です。スポーツでボールをキャッチする際に目でボールを追い、位置関係やスピードを認識できたとします。しかし目と身体の協調が上手くできないと、ボールが来る前に身体の準備が出来ず、ボールがキャッチできず当たってしまいます。

 学習面においても、板書をする際に手がスムーズに動きにくく、上手く文字を書けないこともあります。

発達障害とビジョントレーニング_日常生活の困りごと

 発達障害を持つ子どもたちは、前述したように視覚情報の処理に困難を抱えることがよくあります。これらの子どもたちにとって、日常生活は大人が思っている以上に見えにくい」世界なのかもしれません。そのような子どもは具体的に以下のような日常生活での困りごとを抱えている可能性があります。

学校での学習障害

 読書書き取りが困難で、学業成績に影響を及ぼすことがあります。音読が上手くできなかったり、文字が上手く書けなかったりするため、学習意欲や集中力が低下しやすいです。さらに周りと比較してしまい、学習面において自信を失ってしまう可能性もあります。

 学習障害のお子さまもビジョントレーニングにより、その困りごとを改善することができるでしょう。学習障害を持っている子は、書くこと、読むこと、計算をすることなどで難しさを感じることが多いですが、目の動きが良くなることで、それらがスムーズになり、お悩み解決も期待できます♪

運動や遊びでの苦労

 ボールゲームや他の運動活動での協調運動が苦手であるために、ぎこちない動きが見られる可能性があります。いくら動作の練習をしても、なかなかスムーズな動きができなかったり、周りに合わせることが苦手なこともあります。これらが友達との関係や自己評価に影響を与えることもあるでしょう。

日常生活での小さな苦労

 日常生活では小さな子どもたちにとって、たくさんの苦労が隠れているかもしれません。例えば、階段を上る際のバランスの取り方や、物を正確につかむこと、欲しい物を棚から探すことなど、ほんの少しの動作をスムーズにできないことがあります。

 

 これらの困りごとは、子どもたちが「普通に」見ることができないために生じます。

 

多くの場合、これらの問題は外からは見えにくいため、大人は気が付きにくいです。そのため子どもたちは内面でストレスやフラストレーションを抱えていることがあるのにも関わらず、その気持ちを見逃されることが多いのです。

 子どもがこれらの困りごとを抱えているかもしれないと感じたら、それは単なる「不器用さ」や「注意散漫」ではないかもしれません。これらは、視覚的な処理に関連する問題かもしれません。ビジョントレーニングは、これらの問題や困りごとに対処し、子どもたちがより快適で充実した日常生活を送るための一助となることができます。

ビジョントレー二ングの効果

ビジョントレーニングは眼球のコントロール能力、焦点を合わせる機能、両目の協調性、動体視力、立体視能力、奥行き認識能力、認知による表象機能などを向上させるトレーニングです。これらの機能が改善することで、さまざまな効果が期待できます!

学習能力の向上

・読書能力の向上:目の動きや両目の協調性が良くなることで、読書速度や理解力が向上します。なかなか追いつかなかった視覚が追いつくようになり、音読もスムーズになるでしょう♪

・書き取り能力の改善:目と体の協調が強化されることで、「見て動く」ことがスムーズになります。これにより書き取りが容易になり、文字がきれいになることも期待できます。

運動能力の向上

・運動の協調性の向上:目と体の協調が改善されることで、スポーツや遊びでの動作がスムーズになります。例えばボールを追いかけたり、手を伸ばしてキャッチすることなどが上手になります!

・反応速度の向上:視覚情報の処理速度が向上することで、スポーツや日常生活での反応速度が改善されます。見たものをすぐに脳で処理して動くことができます!

参考:日本教育心理学会-学校におけるビジョントレーニングの実践と可能性

ビジョントレーニングの実践方法

 これまでお子さまの日々の悩みやビジョントレーニングの必要性について解説してきました。それでは実際に、そのようなお子さまに対し、おうちで簡単にできるビジョントレーニングを3つ紹介します。実際にへやすぽアシストでも行っている遊びです。これまで運動が苦手で、運動に対し自信の無いお子さまや発達障害の子でも大丈夫♪遊びの中で楽しくトレーニングをしていきましょう!

ナンバータッチ

 ①壁に1〜10までの数字を書いた紙をバラバラに張る。

 (ホワイトボードでも大丈夫です。)

 ②できるだけ早く、数字を順番にタッチ!

 ③簡単にできる子は、数字の量を増やしたり順番を反対にしたりしてみよう!

ランダムに張ってある数字を追いかけるため目のコントロールを鍛えることができます。さらに「タッチする」要素を組み入れることで目と身体の協調性を良くする効果もあります。集中力注意力も同時に鍛えられる万能なビジョントレーニングです!

 

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ティッシュフーフー

①ティッシュを上にあげて息を吹きかける!
②落とさないようにティッシュの真下に移動してね!

ティッシュをよく見てフーフーする必要があり、目の動き目と体の協調性の向上に役立ちます!息を吐くことで腹圧が高まり、姿勢が良くなる効果も期待できる、体幹の弱いお子さまにぴったりの運動です!ティッシュ一つで簡単にできるのでやってみてください♪

 

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全身で風船ポンポン

 ①体の色んな部位で風船をポンポン♪

 ②風船の位置を見て、力加減を調整しよう。

 ③遠くに飛ばさないように注意!何回連続でポンポンできるかな?

目のコントロール目と身体との協調を鍛えられます。さらに風船を安定してポンポンすることで、力加減の調整も身に付くでしょう。一人で難しい場合は大人とラリーするようにチャレンジしてみてください!

 

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 ビジョントレーニングは脳と身体の感覚の統合を促すことができる運動です。目で見たものを脳で処理し、その後に身体を動かす一連の動きをよりスムーズにすることができるのです。

➤感覚統合についてさらに知りたい方はこちら。
関連記事:「感覚統合を高める遊び」

その他にも実際に行っているメニューをへやすぽアシスト公式Instagramにて投稿しています!ぜひフォローして普段の遊びに取り入れてみてください!

ビジョントレーニングが子どもたちにどのように役立つか

 ビジョントレーニングは、単に現在の課題を克服するだけでなく、子どもたちの将来にもより良い影響を与える可能性があります。視覚的なスキルと身体の協調性が向上することで、学習、運動、社会的な面において自信を持って参加できるようになります。これは自己肯定感の向上につながり、子どもたちが自分の能力を信じ、積極的な新しい挑戦が増えることを期待できるでしょう。

 ビジョントレーニングは、お子さまが直面する困難を克服し、彼らの潜在能力を引き出すための重要なステップです。

 このトレーニングを通じて、子どもたちは自分自身の能力を最大限に活用し、より充実した生活を送ることができるようになります。保護者の皆さんが子どもの成長と発達をサポートするために、ビジョントレーニングを積極的に取り入れることをお勧めします。

へやすぽアシストでビジョントレーニングを行い、運動や学習能力の向上を目指そう!

 へやすぽアシストではビジョントレーニングのような脳と身体の感覚統合を促す運動を行っており、すべての動きの土台となる身体の使い方の習得を目指しています。

 今回のような「読み書きが苦手」「運動がぎこちない」「反応が遅い」などのお悩みもよくいただいており、ビジョントレーニング体幹トレーニングなどから、お子さまの困りごとの解決を図っています。

 

 今回の記事を読み、「自分の子どもも、もしかしたら注意散漫だけじゃないのかも」「単に不器用だと思っていたけど、目の動きが苦手なのかも」と思った方は、まずは無料オンライン体験レッスンに参加してみませんか?事前にお子さまの好みや性格などを伺い、レッスンへの誘い方までご提案します。体験レッスンではお子さまに関するお悩みやお困りごとも、お気軽にご相談ください!

 お子さまの運動遊びやトレーニングに興味がある方は、へやすぽアシストまでお気軽にお問い合わせください!