読み書きが難しいのは発達障害?
「子どもの読み書きが気になる」「指で押さえながら読んでいる」「書き間違いが多い」などとお子さまの読み書きでお悩みの保護者の方は多くいらっしゃいます。この症状は発達障害(特に学習障害)を示すサインかもしれません。
子どもたちが直面する学習障害の中で、読字障害(ディスレクシア)は特に注目されています。この障害は、読み書きの困難さや言語処理の問題として現れ、子どもの学業成績や自信に大きな影響を与えることがあります。しかし、適切な支援と理解があれば、これらの子どもたちもその能力を最大限に発揮することができます。
この記事では、ディスレクシアとは何か、そしてなぜ運動療育がこの障害を持つ子どもたちにとって重要なのかを探ります。『へやすぽアシスト』では、運動を通じて子どもたちの運動能力はもちろん、学習能力や自己肯定感を高めるプログラムを提供しています。この記事を通じて、保護者の皆様にディスレクシアの基本的な知識を提供し、運動が子どもたちの発達にどのように役立つかを理解していただきたいと思います。
この記事で得られること
・ディスレクシアの基本的な理解。
・子どもが直面する可能性のある日常生活の困難さ。
・運動が子どもたちの発達にどのように貢献するのか。
・『へやすぽアシスト』の運動療育プログラムについて。
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ディスレクシアとは?
ディスレクシアは、学習障害の一種で、特に読み書きのスキルに影響を与えるものです。学習障害は、読み書き、計算、言語理解など、学習のさまざまな側面に影響を及ぼす障害の総称です。この障害を持つ子どもたちは、文字や単語を認識し、理解するのが難しいことがあります。しかし、これは知能に問題があるわけではないのです。
ディスレクシアの特徴
ディスレクシアは主に、読み書きの能力に影響を与えます。具体的には、以下のような特徴が見られます。
・文字や単語の認識が困難。
・読む速度や正確さが低い。
・書く際にスペルミスが多い。
・読んだ内容の理解が難しい。
これらの特徴は、個人によって異なる程度で現れます。
ディスレクシアの原因
脳機能の発達がディスレクシアの重要な要因と考えられています。ディスレクシアは、単に学習への取り組みが不足しているわけではありません。脳機能の発達に何らかの問題があると、特に読み書きのプロセスに影響を及ぼし、文字や言葉の認識、理解に困難をもたらします。
2013年に改定された米国精神医学会の診断基準(DSM-5)によると、ディスレクシアは学習障害の一環として、特に読字に困難を示すタイプとして位置づけられています。この基準により、ディスレクシアは読字障害の別称としても認識されています。
ディスレクシアの子どもに見られる特徴
ディスレクシアを持つ子どもたちは、一般的に以下のような特徴を示すことがあります。これらの特徴は個人差が大きいため、すべての子どもに当てはまるわけではありませんが、多くのケースで見られる傾向です。
読み書きの困難
・文字の認識が難しい:文字や単語を正しく認識するのが難しく、しばしば文字を逆さまに読んだり、混同したりします。
・読む速度が遅い:読む速度が遅く、しばしば同じ文章を何度も読み返す必要があります。
・指で押さえながら音読:読んでいる箇所を指で確認する必要があります。
・書く際のスペルミス:スペルミスが多く、特に複雑な単語の綴りに苦労します。
言語理解の問題
・文章の理解が困難:読んだ内容の意味を理解するのが難しいことがあります。特に、長い文章や複雑な構造の文章を理解するのが苦手です。
・指示の理解に時間がかかる:口頭での指示や説明を理解するのに時間がかかることがあります。
学習の遅れ
・学業成績の遅れ:読み書きの困難が原因で、学業全般にわたって成績が遅れることがあります。
・集中力の問題:特に読み書きに関連するタスクに集中するのが難しいことがあります。
これらの特徴は、ディスレクシアの子どもたちが直面する日常的な困難さを示しています。学習に関する困難が原因で、自己評価が低くなったり友達作りが上手くいかなかったりするなどの影響を及ぼす可能性もあります。さらに日常生活でも読字能力の低下による影響を認める可能性があります。例えば、メニューの読解や道案内の理解などの日常的なタスクです。これらの困難さは、知的能力の低さや怠慢さと感じられることが多く、そのことがさらに子どものストレスになってしまいます。適切な支援と理解があれば、これらの子どもたちは自分の能力を最大限に発揮することができます。
関連記事:「書字障害の子どものためのトレーニング」
ディスレクシアを放置するとどうなるの?
ディスレクシアを単なる知能の遅れと考えて放置すると、子どもたちには様々な長期的な影響が及ぶ可能性があります。これらの影響は、学業、自己評価、そして社会的な側面にわたります。
学業の遅れは、ディスレクシアを放置した場合の最も明白な結果の一つでしょう。読み書きの困難が続くことで、学習の遅れが蓄積し、学校での成績が低下します。これは、教育的な機会を十分に活用できないことにつながり、子どもたちの学習意欲や将来の学習に対する姿勢にも影響を及ぼす可能性があります。
自己評価の低下もまた、ディスレクシアが適切に対処されない場合に生じる重要な問題です。学習に関する継続的な困難は、子どもたちの自信を損ない、自己効力感を低下させることがあります。これは、感情的な問題、特に不安やうつ症状を引き起こすことがあり、子どもたちの全般的な幸福感に影響を及ぼします。
さらに社会的な問題も無視できません。学校での困難は、友達作りや社会的な活動に参加することを難しくし、社会的な孤立を引き起こすことがあります。また、学業の遅れや自己評価の低下は、将来の職業選択やキャリアの機会にも影響を及ぼす可能性があるのです。
簡単な運動でディスレクシアを改善しよう!
ディスレクシアの対策や支援の方法としては、音読指導が一般的ですが、実は遊びのような簡単な運動でも改善できる可能性があります。実際に『へやすぽアシスト』では、学習障害の子どもたちの特定のニーズに対応するために、様々な運動が取り入れられています。これらの運動は、子どもたちの身体的な能力を高めると同時に、学習能力や集中力の向上を目指しています。以下に実際のメニューを3つ紹介します。親子で遊びながら読字能力の向上を図ってみましょう!
ティッシュキャッチ
①上から落ちてくるティッシュをキャッチ!
②膝を曲げたり、腰を落としたりしてキャッチできるかな?
このメニューは「目で追う能力」を鍛えられます。板書などの書字や、音読では常に目を動かす必要があります。ディスレクシアをはじめ、発達障害の子どもたちは目の動きが苦手であることが多いです。ふわふわと落ちてくるティッシュを目を離さないようにしっかり見て、キャッチしましょう!
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手押し車
①大人に脚を持ってもらい、手押し車のポーズ!
②お尻を落とさないように、体は一直線!
③できる子はお部屋の中を何周歩けるかチャレンジしてみよう。
これは体の胴体=体幹を中心とした体全体を鍛えることができます。読み書きが苦手な子の多くは姿勢が整っていません。それにより、集中が続かなかったり注意が散漫になったりするのです。まずは、読み書きを安定してできる体を作っていくことが重要です!
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いろんな場所でタッチ
①ペアで向かい合って立ち、相手の手をタッチ!
②その場から動かないように、手を伸ばしてね!
このメニューでは先ほどのように、目の動きや体幹を鍛えることができます。はじめは狭い範囲で手を出してあげてください。慣れてきたら幅や高さを広げてみましょう!奥行きも出してあげることで、手を伸ばした時に体を支えるための筋肉が鍛えられます!
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以上のような遊びでも、読み書きの苦手さの改善が期待できます。「読み書きが苦手=読み書きの練習」をやってしまう保護者の方は多いと思いますが、これでは学習を好きになれませんし、苦手意識が無くなることに時間がかかるかもしれません。体幹や目の動きなどを遊びながら鍛えてみましょう!
その他にも実際に行っているメニューをへやすぽアシスト公式Instagramにて投稿しています!ぜひフォローして普段の遊びに取り入れてみてください!
へやすぽアシストで楽しく読み書きの練習をしよう!
ディスレクシアの子どもをはじめ、読み書きが苦手な子は多くいます。スマホが普及し、幼い頃から画面を見続けることが多かった子どもたちは、目の動きが悪くなっている可能性があります。そのほかにも運動機能の低下が学習面での困難さに影響を及ぼしていることも多いです。
「読み書きが苦手」「指で押しながら音読している」「すぐに疲れる」などといったお悩みを持っている保護者の方はあなただけではありません。『へやすぽアシスト』では実際にそのようなお悩みを抱えているお子さんや保護者の方と一緒に運動を行っています。子どもの歩き方にお悩みの方は、まずは無料オンライン体験レッスンに参加してみませんか?事前にお子さまの好みや性格などを伺い、レッスンへの誘い方までご提案します。体験レッスンではお子さまに関するお悩みやお困りごとも、お気軽にご相談ください!
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