pickup article

カテゴリ

コラム

喘息持ちの子どもは運動してもいいの?おすすめのスポーツや注意点も紹介

喘息持ちの子どもは運動してもいいの?おすすめのスポーツや注意点も紹介

子どもが喘息持ちだと分かり、運動させていいのか悩んでいませんか?

もし運動して発作がでたら…となかなか習い事に通わせる決心がつかない保護者もいますよね。

無理やり運動させた結果、喘息の発作がでて苦しくなると、運動自体を嫌ってしまうかもしれません。

 

運動は喘息持ちの子どもにも、心身の成長のため重要です。

まずは喘息の症状が出ない範囲で、少しずつ運動していき子どもに合ったスポーツを見つけていきましょう!

 

そこでこの記事では、喘息持ちの子どもでもできるおすすめスポーツや注意点を詳しく解説しています。

運動する上で、気を付けるべき環境や注意点をまとめていますので、ぜひ最後まで読んでいただければ幸いです。

小児喘息とは?

 

喘息は一般的に、小児で最も発症して成人になると多くが回復するとされています。

小児喘息とはどのような症状なのか、詳しく解説していきます。

 

まず小児喘息とは、幼少期に起こる気道の慢性的な炎症で、様々な刺激によって引き起こされます。

気道が炎症によって一時的に狭まり、症状としてはせきや息切れだけでなく呼吸困難にまで陥ってしまいます。

症状が気管支炎や肺炎の感染症とも似ているので、喘息と診断されるまで時間がかかることもあります。

喘息を誘引する物質は、ウイルスや煙、花粉、動物の毛、カビ、ダニなど様々で、何が大きな原因となるか特定は困難とされています。

 

小児喘息といっても、発作が出なければいつも通り生活していけます。

予防のための薬や吸入を根気強く続けて過ごしていけば、コントロールできる疾患です。

 

しかし発作を恐れて運動しなくなってしまうと、体力がなかなかつきません。

体力がつかないと少しの刺激で発作が起きてしまう悪循環に陥ってしまう可能性も…。

まずは、発作が起きない程度の軽めの運動から取り入れていきましょう!

子どもに多くみられる運動誘発性喘息とは?

喘息持ちの子どもに多くみられる運動誘発性喘息を知っていますか?

 

運動誘発性喘息では、喘息持ちの子どもが運動した際に、一時的に発作が生じる症状がみられます。

発作は一時的なので、安静に過ごせば約30分後には自然に回復できます

 

また運動誘発性喘息には、即時型遅発型の2種類があります。

即時型は運動後に5分から10分前後、遅発型は9時間から12時間前後にそれぞれ発症します。

遅発型は運動会後などの夜に、発作が起きやすいといわれているので、行事の後は、いつも以上に子どもの様子を見てあげてください。

 

残念ながら、運動すると喘息の発作が引き起こされてしまう原因はまだ分かっていません。

現段階では、運動時に呼吸数が増えて気道が乾いてしまうと、発作が生じやすいと考えられています。

 

運動誘発性喘息が生じやすい条件・環境

小児喘息患者のほぼ半数が運動誘発性喘息を生じやすいといわれています。

発作が生じやすい条件や環境は、以下の通りです。

 

日頃から喘息発作がでている

激しい運動

長時間の運動

気道が敏感で、些細な刺激にも反応する

予防薬の飲み忘れ時

気温が低く乾燥した気候

 

運動誘発性喘息が生じないように、上記の条件や環境での運動は控えましょう。

喘息持ちの子どもに運動させていいの?

喘息の発作が出る可能性があるのに運動させていいのかと悩んでしまう方もいますよね。

けれども運動は、心身の発達や健康に過ごしていくために必要です。

適度に運動すると体力がつき、長期的にみて発作が起こりにくい体質へと変わっていきます。

 

喘息は小児で発症しても、成人になる頃には発作も減り回復することが多く報告されています。

「喘息だから運動しない」ではなく、喘息と向き合いながら適度な運動をして、体力をつけ呼吸機能を高めていきましょう。

 

子どもの喘息発作がどのような条件や環境時に生じるか分かれば、発作が起きない程度に運動させられますよね。

日頃から発作時はどのような気候だったか、何をしていたかなどを記録するといいでしょう。

 

発作が起きないように予防しながら、運動する際におすすめな環境を続けて解説していきます。

おすすめな運動環境

 

喘息発作が起きにくい環境で、運動させてあげたいですよね。

 

それぞれ個人差があるので一概には言えませんが、発作が引き起こされにくい環境とは、以下の通りです。

 

室内

温暖な気候

湿度が高い

 

運動すると呼吸数が増えて、安静時に比べ多くの空気中のほこりやウイルス、花粉などが気道へ入り込みます。

様々な刺激によって気道が炎症を引き起こしてしまうので、なるべく避けられる環境で運動すれば発作のリスクも軽減できます。

発作を予防するための注意点

スポーツする上で、喘息発作を予防する対策をとりましょう。

 

まず、運動する前には10分程度準備運動すると、発作の予防につながります。

いきなり全身運動を始めず、ストレッチや手足のみの運動から始めていきましょう。

特に冬に外で走る運動は、喘息発作が誘因されやすくなります。

ウォーキングから始めて、段階的にジョギング、ランニングへと移行して様子を見てあげてください。

 

さらに喘息をコントロールするために、予防薬の服用や運動習慣の見直しもおすすめです。

マスクの着用も発作予防効果があります。冬の乾燥した気候でも気道が保温・保湿され水分が失われません。

けれどもマスクを着用したまま、激しく運動すると息苦しく呼吸困難に陥ってしまう可能性もあるので、十分注意してください。

 

最後に、運動中は鼻呼吸を意識するようにしましょう。口呼吸が癖になってしまうと、必要以上に口内が乾燥して発作を誘因してしまいます。

上記の注意点を意識して、運動してみてください。

喘息持ちの子どもでもできる!おすすめなスポーツ

喘息持ちの子どもにはどんなスポーツが適しているのでしょうか。

ここでは比較的発作が起きにくいとされているスポーツをご紹介します。

 

おすすめなスポーツとして3つ「水泳」、「瞬発的なスポーツ」、「へやすぽ」の順で説明していきます。

 

水泳

まずスポーツは大きく2種類に分けられます。

持久的な運動と瞬発的な運動です。

 

喘息発作が起きやすい運動は持久的なスポーツで、例えばマラソンやサッカー、テニス、バスケットボールなど。

屋外で走り続けるスポーツでは、呼吸数が増えて空気中のあらゆる物質を吸い込んだり、気道が乾燥してしまったりします。

喘息発作が起きやすい条件に当てはまってしまうので、おすすめはできません。

 

けれども持久的なスポーツの中で、唯一”水泳”は喘息発作が引き起こされにくいとされています。

ご存知だったでしょうか?

水泳は主に室内で行われるスポーツのため、空気中のほこりやアレルギー物質が少なく、湿度も高いので、気道も乾燥せず過呼吸や発作が起きにくいといわれています。

 

小児喘息は、成長と共に呼吸機能や呼吸筋が鍛わり、肺活量が増えて徐々に発作が起きにくくなります。

水泳をしたからといって、すぐに喘息が治るわけではありません。

 

けれども基礎体力の向上や精神的な面でも、運動は重要です。

数ヵ月から数年かかるかもしれませんが、喘息が改善するよう水泳を続けてみてはいかがでしょうか。

瞬発力が必要なスポーツもおすすめ

子どもの体力がついて喘息症状も落ち着いてきたら、瞬発力が必要なスポーツもおすすめです。

なぜなら持久的な運動とちがい、常に走り続けるなどの運動でなければ呼吸機能に負担をかけにくいからです。

 

瞬発力が必要なスポーツは、野球、バレーボール、柔道、空手、体操などが挙げられます。

スポーツではありませんが、和太鼓などの文化的な活動もおすすめです。

 

喘息症状には個人差がありますので、必ず上記のスポーツだったら大丈夫という保証はできません。

しかし喘息を理由にスポーツから遠ざかるのは、本末転倒です。

体を動かし基礎体力をつけて、喘息症状の緩和につなげていくために前向きにチャレンジしてみてください。

子どもの状態に目を配り、医療機関とも連携してサポートしてくださいね。

へやすぽ

へやすぽとは、オンラインで週に1回30分親子で家にいながら参加できる運動教室です。

自宅でできるので送迎もいりませんし、何よりコーチからのアドバイスでやる気が続き会員満足度は97%!

ストーリー性をレッスンに盛り込み、クリアすると次のストーリーへ進むのでエンタメ要素もあり、基礎体力や運動感覚を楽しみながら育めます。

 

対象年齢は幼稚園の年少から小学校3,4年生です。

へやすぽは親子で参加できるので、喘息症状に不安を感じている方でもリラックスして取り組めます。

体験会も実施しているので、気になった方はぜひ問い合わせてみてください!

 

https://papamo.net/official/

最後に

喘息持ちの子どもにおすすめなスポーツや注意点を紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。

子どもの喘息症状がある場合、発作が誘引されるスポーツをさせていいのか悩んでいる方は多くいます。

 

けれども、心身の成長や喘息症状を改善していくためにも運動は必要です。

喘息発作の症状には、個人差がありますが体力がついて、成人になればほとんどの方が喘息を克服していきます。

 

喘息発作には対策法が様々ありますので、不安に感じすぎず、適度な運動やスポーツを楽しんで取り組めるよう切に願っております。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

【参考文献】

・厚生労働省『第三章 成人喘息の疫学、診断、治療と保健指導、患者教育』

https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/dl/jouhou01-07.pdf

 

・American Thoracic Society『喘息と運動(小児・成人)』

https://www.thoracic.org/patients/patient-resources/resources/japanese/asthma-and-exercise.pd