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運動のコツ

子どもが前転できない!上達のコツと家で実践できる練習方法も紹介

子どもが前転できない!上達のコツと家で実践できる練習方法も紹介

小学生になり、「うちの子、前転もできないけど大丈夫かな」と悩んでいる保護者の方もいるのではないでしょうか。

ただお子様とどのように接していいか分からず、「なんで前転もできないの?」と軽く考えてしまうかもしれません。

現在小学校だけでなく、中学校でも体育の授業でマット運動は続いていきます。

そのため、お友達はできるのに自分はできない状況が続くと、マット運動の授業も楽しくなくないと感じる恐れがあります。

お子様の自信ややる気を奪わないように、どう接していいか悩んでいる方に必見の内容となっています!

この記事では、まず前転ができない原因を理由と共に詳細解説しています。

さらに前転が上手にできるコツと練習方法を紹介しているので、安全には気をつけながらこの記事を読んで練習してみてください。

上手に前転ができない原因は?

マット運動の中でも、初歩的な技として授業でも取り組む前転。

別名ではでんぐり返しと呼ばれて、早ければ幼稚園や保育園でも練習する技ですよね。

前転は、その後に習う応用技の基礎となるので、授業についていけなくなってしまう可能性もあります。

「うちの子は前転もできない。」とひとりで悩んでいる保護者の方も多いのではないでしょうか。

前転が上手にできない悩みには、これから紹介する原因に当てはまっているかどうかお子様の状態と照らし合わせてみてください。

初心者向けの技もできないと落ち込む必要はありません。

上手に前転ができるように、原因を具体例と共に解説します。

お尻の位置が頭より低い

「回るときに頭が痛いから嫌だ!」とお子様が言っていませんか?

ぜひ注目してほしいポイントがあります。

しゃがんでマットに両手をついた際に、お尻の位置が頭より低くなっていませんか

頭よりお尻の位置が低いと、前転する際に頭のてっぺんがマットにつきやすくなります。

そのため、頭頂部がマットにつきやすくなり頭や首に痛みを感じやすくなります。

また回転する時に体が丸まりにくい体勢になるので、恐怖心も芽生えやすく起き上がりもスムーズにできません。

手をつく位置が遠い

手をつく位置が足から離れていると、目線がおへそより手の先に向いてしまいます。

そうするとあごが自然と上を向いた状態になるので、体が丸まらず上手に回転できません。

また、この体勢で無理に前転をしてしまうと、おでこからマットについて回転するので痛みを感じたり恐怖心が芽生えたりする可能性もあります。

手をつく位置も意識しているか、確認してみるといいです!

頭のてっぺんが床につく

頭のてっぺんが床につく原因は、前述したお尻の位置の他にも目線が関係しています。

おへそに目線が向いていれば、自然にあごを引いて体が丸まるので頭のてっぺんはマットにつきません。

頭の後ろ側がマットにつくと、回転しやすくなり恐怖心も和らぎます!

お子様が「どこを見たらいいか分からない。」、「目線なんて意識していない」と困っている場合もありますので、声かけしてみてください。

回った後、足が伸びきっている

前転した後に、足が伸びてしまって起き上がれないと困っていませんか?

お腹に力を入れて起き上がりますが、上手くできないというお子様もいますよね。

また足が回転する際に開いてしまうと着地が上手くできません。

前転のやり方

文部科学省『第三章 技の指導の要点』より、前転は接転技の中のひとつとして紹介されています。

前転は後頭部から首、背中、腰という順序で体をマットに接触させて回転することを意識する技です。

それでは、前転のやり方を紹介していきます。

1手を足の近くにつき、しゃがんでおへそを見ながらお尻を頭より高くあげます。

2頭の後ろ側をマットにつけ、首、背中、腰の順番で接触しながら回転します。

3足をお尻の方に引き寄せ、体を起こし両手を前に出しながら立ち上がります。

 

この基本的な説明だけだと、上手に前転ができない方もいますよね。

続いて、意識して注意するべきポイントを紹介します。

上手に回転できない、頭や首が痛くなるという方にぜひ実践してほしい内容です。

注意するべきポイント4選

ポイントを4つ厳選しています。

意識しながら前転をしてみると、回りやすく感じるでしょう!

ぜひ実践してみてください。

1手はつま先の前につき、肩幅に開きます。

2お尻の位置を頭より高くします。

3あごを引き、目線はおへそへ向けます。

4両足でマットをけり、頭のてっぺんではなく後頭部をマットにつけて回転します。

 

注意するべきポイントを押さえながら、練習すると上手に前転ができるようになります!

ぜひ練習してみてください。

前転のコツをつかもう!練習方法を紹介

前転に必要な要素がつまっていて、家でもできる練習方法を紹介します。

 

前転に必要な動作も解説していますので、一緒に見ていきましょう!

ゆりかご

体操座りのままであごを引き、背中を丸めて前後に揺れる技です。

回転の感覚と起き上がる際に使うお腹の力を意識できます。

前転の最後に立ち上がれないお子様にぴったりな練習方法で、ご家庭でも練習しやすいですよね!

あごを引いておへそを見ながら揺れると、体が丸まりやすくなります。

けれども、目線まで意識できないお子様もいるので、声かけしながら一緒に練習してみてください。

ひよこ歩き

しゃがむ姿勢が苦手なお子様はいませんか?

現代では子どものしゃがむ動作が少なくなってきたと言われています。

それは、足首が硬くなるひとつの要因かもしれません。

前転では最後にしゃがんだ状態で、両足をマットにつけ起き上がります。

しゃがんだ状態で踏ん張れず、倒れてしまうと悩んでいませんか?

ひよこ歩きは、うでを後ろに組みしゃがんだ姿勢で歩く練習方法です。

必ずかかとはしっかりつけたまま歩きますが、意外に難しいと感じる人も多いですよ。

ひよこ歩きで、足首がほぐれて立ち上がりやすくなる効果が見込まれています。

前転の最後で立ち上がるときに足が踏ん張れないと悩んでいる方には、おすすめの練習方法です!

背支持倒立

仰向けになり手で腰を支えながら、足を上へしっかり伸ばす技です。

足を伸ばして、姿勢をキープする際に全身の筋肉を使います。

前転でも使うお腹の力を意識するのに、いい練習方法です。

さらに背支持倒立から起き上がる動作まで練習すれば、前転の立ち上がりに似た状況下での練習方法になります。

ゆりかごと同様に腹筋力を鍛える技になりますが、難易度は背支持倒立の方が高いのでお子様が無理しないようご家庭で取り組む際には様子を見てあげましょう。

坂道(スロープ)を使う

前転の動作ができるようになってきたら、家の場合、布団を重ねて坂道(スロープ)を作るといいでしょう。

坂道でも注意すべきポイントを守り前転しましょう。

傾斜がついているので、回転しやすく感じ反動が生じて起き上がりやすくなります!

回転する感覚や、立ち上がりの感覚がつかめるようになったら坂道なしで挑戦してみましょう。

必ず保護者の方と一緒に実践して、安全に配慮した環境で行ってくださいね。

まとめ

マット運動の前転が上手になるコツと注意するべきポイントを紹介しましたが、いかがだったでしょうか。

体操教室へ通わせるのは難しい方や家でできる練習方法が知りたい方など、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

前転ができるようになれば、開脚前転や伸膝前転など他の技へ挑戦しやすくなります。

技ができるようになった瞬間の喜びは、子どもにとって大きな自信をもたらします

前転が難しく感じても、諦めずに挑戦して達成できるよう応援しております。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

参考文献

・文部科学省『小学校学習指導要領解説 体育編』

https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2019/03/18/1387017_010.pdf

 

・文部科学省『第三章 技の指導の要点』

https://www.mext.go.jp/component/a_menu/sports/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/01/27/1356131_6.pdf