小学生の子どもの「汚い文字」を改善!遊びの中で楽しく改善しよう!
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今、世界では子どもの深刻な運動不足が問題となっています。それは日本も例外ではありません。小学校低学年からスマホを持っていたり、家でゲームや動画を見たりする子どもが増加していることによって、著しく運動遊びが減少しているのです。
また近年では新型コロナウイルスの影響も相まって、一層家で過ごす時間が増えています。そんな現代社会を生きる子どもたちにとって、心と体をより健康にするためには十分な運動が必要不可欠です。
ここではWHOなどの調査結果から見た運動不足の現状や原因をまとめています。なぜ子どもたちは運動しないのか、海外との違いはあるのか、様々な観点からみてみましょう。
現代では外で運動遊びをするよりスマホゲームやSNS動画サイトなど、家で楽しむ遊びを好む子どもが増えています。新型コロナウイルスの影響による自粛生活や、公園や外で遊ぶことができる場所の減少など、様々な要因が絡み合っているのです。今や日本だけではなく、世界的にも子どもの運動不足は問題になっています。
では世界から見て日本の子どもはどのくらい運動していないのでしょうか。
少し古いデータになりますが、WHOがまとめた「活動的な身体活動」に対する国際比較で日本がワースト1位だという結果が出ました。この調査は2000〜2002 年にかけてヨーロッパ・北アメリカ・日本の28ヶ国で行われ、日本はほかの国と比べて運動量が最も少ないのです。
「活動的な身体活動」とは運動遊びというより、少し汗をかくほどのしっかりした活動のことを言います。そういった身体活動を週2回以上しているかどうかを調査しました。その結果オーストリアは男子89%、女子83%に対し日本は男子37%、女子27%と圧倒的に少なく深刻な運動不足であることがわかります。
家で楽しめるゲームや動画、コロナ禍による自粛生活の影響、公園など外で遊べる環境の減少など現在もなお運動不足の状況は続いています。便利な世の中になればなるにつれて、体を動かす機会が減っているのかもしれません。
令和3年度 全国体力・運動能力、運動習慣等調査でから小学校5年生及び中学校2年生の男子で体力合計点が最低の数値だったことがわかっています。男女ともに減少傾向ですが、特に男子が顕著に表れました。
また同調査ではスクリーンタイムの増加と肥満の指摘があり、これらも原因の1つだと言えます。スクリーンタイムはテレビやゲームなど学習以外で画面を見ている時間のことです。小学生からスマートフォンを持っていたりいつでもゲームができる環境だったりと、運動遊びをする機会が明らかに減っています。
そして昔と比べて食生活が変化したことも問題です。共働き家庭が増えて夕食の時間が遅くなってしまう、習い事の関係で夜食を食べるという子どもも少なくないでしょう。
またファーストフードを好んで偏食が目立ったり、朝食を抜いたりなど栄養バランスの偏りを心配している保護者もいるはずです。それに運動不足が加わると肥満を引き起こしやすくなります。
運動遊びをしないことで子どもの体力や筋力は年々弱まっていき、さらに生活習慣病など様々な病気を引き起こす可能性も出てきます。子どものうちにたくさん体を動かすことは健康な大人になるためにも必要なことなのです。
文部科学省が配布した「子どもの体力向上のための取組ハンドブック」では、運動する子どもとしない子どもの二極化が進んでいると示しています。前述したように子どもの体力は減少傾向にあり、運動不足ということも事実です。
しかしその反面、幼少期からスポーツをする子どもが増加しています。昔よりも習い事が充実することで、幅広いスポーツから子どもの興味のあるものを選んで習うことができるのです。
また親が子どもに運動をしてほしいと願い、習い事としてスポーツをさせるという家庭もいるでしょう。すると学校以外でも水泳やサッカー、ダンスなどで運動をする子どもと何もしていない子どもでは、運動時間に大きく差ができてしまうのです。
運動する子どもとしない子どもでとで二極化する現代の子どもたち。では運動しない子どもの原因はなんでしょうか。
近年では新型コロナウイルスの影響も少なくありません。長期にわたる自粛生活や前述した子どもの肥満の増加、安全に外で遊ぶことができなくなっている社会環境など様々な要因が重なっているのです。
コロナ禍で自粛生活を余儀なくされた子どもたち。大人も含めて運動不足に拍車がかかりました。必要最低限の外出しかできなくなり、自宅にこもりがちになることで必然的に運動不足になってしまいます。
また学校が休校になると通学のために歩くことがなくなり、学校での活動や部活動も制限がかかることでより一層体を動かすことが減ったという子どもたちも多いはずです。コロナ禍の自粛生活は私たちが送ってきた普通の生活を脅かすほど影響力が強く、心身ともに弱ってしまった人もたくさんいることでしょう。
現在では子どもがスポーツをすることより、学力や知識を伸ばす方が重要だと考えている人が増えています。体を動かして遊ぶことよりも早期教育として小さい頃から英会話や塾を習わせ、将来の仕事に役立ててほしいという願いが込められているからなのでしょう。
2021年に株式会社クロスウェブが行った子どもの習い事調査では1位が水泳で2位がピアノ、3位が英会話スクールという結果が出ました。きっかけは体力づくりのためという保護者が多いですが、将来役に立つからという考え方も同じくらい多く見受けられます。体を動かすことの重要性より教育熱心な家庭が増え、積極的にスポーツをさせなくなっているのかもしれません。
現代社会では子どものゲームやテレビの長時間化が問題になっています。コロナ禍により出かけることができなかったり、学校が休校になったりすると自宅にいることしかできません。お家時間を楽しめるようにと工夫した保護者もたくさんいることでしょう。
しかし自粛生活が長期化するほど難しくなっていき、結局子どもたちもテレビやゲームに夢中になってしまったという家庭も多いはずです。今ではオンラインゲームをすることで自宅にいながらも友だちとゲームをすることができます。友だちの家へ行ったり外で会ったりする必要がなく、結局ゲームをする時間だけが長くなってしまいます。
またスマートフォンを所有することでいつでもゲームをしたり動画を見たりすることができるのも原因の1つです。
男子より女子の方が体育の授業や運動遊びをするのが苦手だったり、嫌いだったりするイメージはありませんか?
笹川スポーツ財団が行った「子ども・青少年のスポーツライフ・データ2019」では、男子よりも女子の方が1週間を通してあまり運動しないということがわかっています。ではなぜ女子はスポーツをしないのでしょうか。
女子は男子よりも運動することによる生理的な変化に抵抗があります。発育に伴い見た目を気にすることが多くなったり、月経が来ることによって体調不良が起こったりするからです。
汗をかいたり日焼けをしたりするのがきらい、月経時には水泳ができないなど自分の体に対してとても敏感になります。それによって体育の授業が億劫になったり運動遊びよりも家でできる遊びを好んだりして、男女間で体を動かすことへの意識が変わっていくのです。
前述した生理的抵抗に加えて、他人と比較されることに敏感なことも女子がスポーツ嫌いになる理由の1つです。発育発達期における女子の運動、スポーツ離れに関する基礎研究調査で女子がスポーツ嫌いになるのは運動能力の優劣や評価、グループ化など他者との関係が影響していることがわかりました。
体育の授業では特にスポーツ経験者と初心者では大きな差が生まれます。特に女子は跳び箱やボールが怖いといった恐怖心を抱きやすく、みんなの前で失敗したらどうしようと恥ずかしい気持ちをもっている子どもも少なくありません。
また授業内で行う試合ではグループに分けられることに抵抗があったり、運動ができないから周りに気を遣ったりすることで余計にスポーツに対して嫌悪感をもってしまうのです。
過去に世界で最も運動していないという結果が出た日本の子どもたち。実はスポーツの楽しみ方にも海外とは大きな違いがあるのです。
海外では勝ち負けだけに重きを置くのではなく、スポーツはあくまで楽しむことが最優先です。学校で行われる体育の授業も、遊びを通して体を動かすことを楽しむというのがメインになっています。先生が考えたゲームをしたり遊具で遊んだりと、自由度も高く日本の体育の授業とは大きく違います。
生涯スポーツという言葉があるように、大人になってもずっとスポーツに親しむためには、まず楽しむことが必要不可欠なのです。
アメリカの子どもたちは2つ以上のスポーツをしていることが通常です。アメリカのスポーツはシーズン制で、季節ごとにちがうスポーツを楽しむことができます。例えば春は野球、秋にはサッカーをして冬はバスケットボールといったように、1年を通して複数のスポーツをすることが可能なのです。
小さい頃にたくさんの経験をさせることで子どもの興味や可能性、視野を広げることができます。
また自分はどのスポーツが合っているのか、どれが1番楽しかったかなど好きなスポーツを自分で選べるというのも良いところです。
過去に世界で最も運動していないという結果が出た日本の子どもたちですが、現在でも子どもの運動不足は深刻です。安心して外で遊べない社会環境、コロナ禍の自粛やスマートフォンの普及など様々な要因が重なっています。
また、スポーツを楽しむことに重点をおいている海外と違い、勝ち負けや順位にこだわりすぎている日本の指導も影響しているのかもしれません。子どもの頃の運動習慣は健康な大人になるためにとても大切なことです。私たち大人が体を動かすことの楽しさや重要性を伝え、運動する機会を与えていく必要があるでしょう。