小学生の子どもの「汚い文字」を改善!遊びの中で楽しく改善しよう!
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勉強するとき子供の姿勢が崩れやすい、子供の姿勢が悪くて元気がなさそうに見えてしまうなど、子供の姿勢について気になる方は多いですよね。
特に子供が年長や小学生以上になって、お絵描きや工作、勉強など机上でする作業が増えると、ますます姿勢の悪さが顕著に。
今回はそんな子供の姿勢が気になる方向けに、子供と姿勢について解説します。
姿勢が子どもに与える影響や子供の姿勢が崩れやすい原因について解説し、最後に小さい子供から年長・小学生以上の子どもが実践できる、姿勢が崩れやすいときの対策をご紹介します。
是非、参考にしてみてください。
姿勢が崩れやすい子供は多くいますが、“姿勢が悪い”とはどのような状態を指すのでしょう。
例えば、
・背中が丸まっている
・肩が前に出ている
・立っているとき、頭もしくは顎が突き出ている
・座っているとき、足を組んでいる
など、いわゆる“正しい姿勢”とは言えないような姿勢を指します。
それでは、子供が悪い姿勢を維持し続けると、どのようなことが起きるのでしょうか。
まず姿勢が悪いと、身体の筋肉全体に負担がかかり、身体全体を支える骨格や、骨格の中でも体のバランスを保つ骨盤にゆがみが生じやすくなります。
骨格などのゆがみは、子供に多い「側弯症(そくわんしょう)」などの病気を引き起こす原因になりえます。
「側弯症」は、前から見て背骨が左右に曲がる病気のこと。小学校から中学校くらいの発症が多いとされているため、小学校の検診などでの早期発見が重要です。
「側弯症」の他、骨格のゆがみは腰痛や冷え性、頭痛、自律神経の乱れなどの症状につながります。
また姿勢が崩れると、胸が圧迫され、胸郭の動きを妨げます。そうなると、呼吸が浅くなり、疲労感やイライラ感が現れやすくなります。
浅い呼吸により口呼吸がしづらくなるので、口が常に開いた状態になり、悪い噛み合わせの原因にもなります。
血行も悪くなるため、将来的に肩こりや腰痛の症状にもつながります。
スポーツや勉強面では、呼吸が浅くなることで、酸素を取り込めなくなり、集中力が低下することも。猫背ではスポーツのパフォーマンスを下げるとも言われています。
子供の座り姿勢が悪い場合、視力低下のリスクにもなります。
座った状態で手元のものを見るとき、通常対象物と目を30cm以上離す必要がありますが、それよりも近い距離で対象物を長い時間見続けると、目にかなりの負担がかかります。
他にも、姿勢を保つことができない子供は、ちょっとした衝動でも転んでしまうことがあったり、重いものをもつことが難しくなるとも言われています。
このように姿勢の悪さは、子供の今や将来的な体への負担、子供の学習面・運動面にも影響を及ぼし、ケガのリスクにもつながるのです。
子供が正しい姿勢になっているかは、どのように判断すればいいでしょう。
正しい姿勢になっているかどうかは、壁を使ってチェックすることができます。
壁に背中をくっつけた時、子供が以下のような状態になっているのが正しい姿勢です。
・壁に頭、肩、お尻、ふくらはぎの4点がつく
・腰と壁との間に両手を重ねた厚さが入りくい
正しい姿勢のポイントは、まず背筋をぴんと伸ばし、壁に背を付けたような状態を維持すること。
肩が前に出ないように肩を引き、顎も引き、頭から足まで一本の線を意識することが大切です。
肩の力は抜き、腹筋やお尻に力を入れ、身体の重心を後ろに置くようにします。
座り姿勢の場合、まず椅子に深く座り膝をそろえます。このとき机と体をこぶし1つ分開け、膝は90度に曲げます。
次にお尻を後ろに引くことを意識して背筋をぴんと伸ばします。お尻とお腹も90度が理想です。
お腹は、まっすぐに伸ばします。胸ははると疲れるため、はらないようにしましょう。
最後は、顎を引き、頭は前に出ないようにし、まっすぐに保つことがポイントです。
正しい姿勢になることで子供にどのようなメリットがあるのでしょうか。
正しい姿勢になると、骨格などのゆがみが改善され、「側弯症」などの病気、腰痛や冷え性などの症状の改善・予防になります。
体形のゆがみがなくなり、まっすぐとした体形になるため、見た目の印象も良くなり、「元気な子供」に見られます。
また良い姿勢は、胸が開き肺に空気が入りやすくなるため、深い呼吸ができます。
呼吸が深くなると、血行が良くなり、イライラや疲労感を感じにくくなります。
座っているときも手元と距離が出来るため、目に負担がかかりにくくなります。
自律神経も整うため、肩こり、不眠、消化器の不調を改善することができます。
勉強面・スポーツ面では、集中力が増すというメリットがあります。
深い呼吸ができることで、長時間勉強やスポーツをしても疲れにくくなります。
また勉強するとき、脳に負担がかかりにくくなります。
姿勢が悪いと体軸が傾き、目線が傾いてしまいます。
そうなると、左右の目から入る情報にズレが生じ、ズレをひとつにまとめる作業が必要になるため、脳に疲労が溜まりやすくなります。
正しい姿勢になると、目線の傾きが改善され、脳が疲れにくくなります。
スポーツでも、左右の目から入る情報のズレは、身体を動かすタイミングと関係があります。
正しい姿勢で目線が水平になると、ものがよく見え、判断力が上がります。
このように、正しい姿勢は、子どもの病気・症状の改善・予防、見た目の良さにつながり、さらに運動面や運動面などでのパフォーマンスも上がるなど、メリットがたくさんあります。
以下では、子供の姿勢が崩れやすい原因を、「生活習慣の問題」と「体幹や筋力の問題」と2つに分けて解説しています。
姿勢が崩れやすい原因の一つが、生活リズムの乱れ。
現代では、夜型の生活になる子供が増えています。
朝起きて太陽を浴びる時間が少なくなると、体内のセロトニンの分泌が減少します。
セロトニンは、背筋などの抗重力筋に緊張を与える役割を果たしているため、セロトニンが減少すると、抗筋力筋は十分な働きができず、姿勢が崩れやすくなります。
さらに、現代では大人も子供もスマートフォンなどに夢中で、外出時間が短くなり、家で長時間座っていることが多くなりました。
長時間座り続けること自体が、姿勢を悪くし、骨格のゆがみにつながります。
姿勢が崩れやすい子供は、体を支える筋力自体が十分に発達していない可能性があります。
支えることはできても、姿勢を保ち続けることが難しい子供もいます。
また姿勢が悪く、転びやすい子供は、体の軸(体幹)が安定していないことが言われています。
不安定な体幹は、手先の動きにも影響を及ぼします。
例えば、体幹が安定していないと、文字を書くときに肩や肘が安定せず、綺麗な文字が書けなかったり、ハサミを真っすぐに切ったりすることが難しくなります。
子供の筋力が十分に発達していない、体幹が不安定なのは、先天性のものの他に、運動量不足も原因として考えられます。
以下では姿勢を改善する方法について、3つご紹介しています。
前述した通り、姿勢は生活習慣と関係があります。
夜型の生活は出来るだけ控え、朝日を浴びる時間を増やしましょう。
子供が家に長時間いるようであれば、外出を促したり、軽く運動をするように声をかけるといいですね。
また、大人自身が生活習慣をよくすること、正しい姿勢でいることも大切です。
大人自身の生活リズムが乱れると、子供も乱れてしまいますよね。
子供は周りの大人をよく見ているので、悪い姿勢の大人を見ると真似してしまうことも。
大人も子供も正しい姿勢を身に付けましょう。
体幹や筋力が原因であれば、運動や遊びを増やしましょう。
道具を使うものであれば、バランスボール。
バランスボールは、ボールが転がらないように座る練習をすると自然と背筋が伸び、正しい姿勢になります。また体幹を鍛えることもできます。
他にも、ブランコやトランポリンなどで遊ぶことでも体を安定させる練習になります。
道具を使わない遊びに「動物ごっこ」があります。動物になりきって遊ぶ「動物ごっこ」は自然と四つ這い姿勢に。
色々な場所を移動することや、様々な姿勢をとることで、筋力も発達します。
また、家の中でごろごろ転がる遊びや、大人の背中に乗る「お馬さんごっこ」も体をまっすぐに保つ力がつきます。
年長や小学生以上であれば、バランスを取る練習になる「手押し相撲」や、体をコントロールする力を身に付ける「だるまさんが転んだ」など、ルールのある遊びもおすすめです。
座り姿勢の場合、椅子や机の高さが適切であることが大切。
椅子の高さは、子供が深く腰かけたときに足の裏全体が床につくほどに。足が付かない場合は、台を置くといいです。
机の高さは、まず机と体の間にこぶしがひとつ分程度の隙間をあけて深く腰かけます。そして両腕を机に置いて肘が直角になるように高さを調整します。
座面にクッションや座布団を敷いて調整する方法も。骨盤を支えるクッションなども販売されています。
姿勢が子供に与える影響を解説し、子供の姿勢が崩れやすい原因と対策について解説しました。
正しい姿勢を保つことで、子供の様々な病気や症状を予防・改善し、日々の生活がより過ごしやすくなります。
是非、大人も子供も正しい姿勢を心掛けてみてください。
【参考】
上田整形外科内科|子どもの姿勢について | 上田整形外科内科 (ar-ex.jp)
ベネッセ教育サイト|我が子の姿勢が悪い…良い姿勢をキープさせるためにしたいこと|ベネッセ教育情報サイト (benesse.jp)
ベネッセ教育サイト|成績もアップ!? 正しい姿勢で勉強するメリット|ベネッセ教育情報サイト (benesse.jp)
ベネッセ教育サイト|幼児からできる! 授業を聴ける心と体づくり【前編】姿勢が悪くなっている原因とは? | 小学校入学準備 ベネッセ教育情報サイト (benesse.jp)
ベネッセ教育サイト|必見!子どもの体 ~姿勢、視力、靴の選び方、ケガ…について専門家が解説! (benesse.jp)
保育のひきだし|子どもの姿勢が気になる!姿勢が悪い原因や簡単に矯正できるポイントとは | 保育のひきだし ~こどもの可能性を引き出すアイデア集~ (hoikunohikidashi.jp)
PHPファミリー|姿勢がよくなると勉強もスポーツもぐんぐん伸びる理由 |PHPファミリー|子育てママ、パパを応援 (php.co.jp)
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