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子どもがゲームをやり過ぎて心配!子どもに与える影響は?

子どもがゲームをやり過ぎて心配!子どもに与える影響は?

子どもの遊びの一つとして定着したゲーム。友だち同士のコミュニケーションツールの一つにもなっているため、ゲームをやることに心配を感じていても、子どもの生活から完全に切り離すことは難しいものです。

毎日ゲームばっかりしていて心配、成長に悪影響はないのか、どうやって制限したら良いかわからないなど、ゲームとの付き合い方に悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

 

ここでは、ゲームが子どもに与える影響や、やり過ぎてしまう時の対処法について紹介します。

ゲームはどれくらいやらせて良いの?

ゲームは、没頭すると何時間でも続けることができてしまうものです。

ここでは、ゲームと上手に付き合っていくために、各家庭では子どもにどれくらいやらせているのか、ゲームのやり過ぎが及ぼす影響について解説します。

ゲームの使用時間は1時間〜2時間の家庭が34%

ゲーム時間について小学生の子どもを持つ女性に対して行われたアンケートでは、最も多いのが1日1〜2時、次に多いのが1日30分~1時間という結果でした。ゲーム時間は、1時間前後に調整している家庭が多いことが分かります。

ゲームのやり過ぎを防ぐために「1時間以上続けてプレイしない」「平日30分、休日1時間」「スマホもゲーム機も、見守り機能で時間を制限して使えないようにしている」など、ルールを決めて調整している家庭が多くありました。

 

やるべきことに使う時間とゲームの時間を自分だけで制限することは、子どもにとっては難しいでしょう。家庭の中で、大人と一緒にルールを決めてゲームをやり過ぎないように調整をすることが大切です。

(参考:マイナビニュース『小学生のゲーム事情 – 平均プレイ時間や家庭でのルール、悩みなどを聞いた』/2021年5月1日

ゲーム依存に注意!ゲーム障害になってしまう危険性も

ゲームをやり過ぎた場合、世界保健機構(WHO)によって国際疾病分類の一つとして認定されている「ゲーム障害」になる恐れがあります。

下記4つに該当する場合は、ゲーム障害と診断をされます。

・ゲームをする時間や頻度を自ら制御できない

・生活上の関心事や日常の活動よりゲームを最優先する

・生活や健康などに問題が起きているのに続ける

・その状態が12ヶ月以上続いている(症状が重い場合や子どもは、12ヶ月以内でも該当)

 

ゲーム障害の人は、朝起きられなかったり、物や人に当たったり、自分自身が制御できなかったりという症状が出てきます。子どもにその傾向が見られる場合は、ゲーム障害予備軍になっている可能性も。

ゲーム障害の治療は、かなりの時間を要します。ゲームとの付き合い方を身につけて、事前に防ぎましょう。

(参考:樋口進『病気認定されたゲーム障害の現状と今後』/2019年10月

ゲームは子どもの成長に悪影響?

ゲームに夢中になる子どもを見て心配になるのは、成長への影響です。ここでは、ゲームが子どもの成長に与える影響について解説します。

視力の低下

長時間のゲームは目の疲れを引き起こし、視力の低下へと繋がります。目が疲れてしまっても途中で目を休ませれば回復しますが、回復をさせないままゲームを長時間続けると視力が低下していくのです。

 

また、最近ではテレビゲームよりも、手元で遊ぶ小さいサイズのゲームが増えました。そうすると、表示される文字や画面が小さく、より目の疲れがたまりやすくなっています。

一度下がってしまった視力を取り戻すことは困難です。視力低下を防ぐため、こまめに休憩をとって目を休ませましょう。

生活習慣の乱れから学力低下に影響も

ゲームをやり過ぎるとブルーライトをたくさん浴びて体内時計が狂い、生活習慣が乱れる危険性があります。生活習慣の乱れは、家庭での勉強時間が減ったり、睡眠不足によって学校での授業に集中できなかったり、学力低下に繋がります。

 

ブルーライトをカットするフィルムを貼ったり、メガネをかけたりして対策をとりましょう。

ゲーム障害の心配がある場合は専門機関に相談を

ルールを決めても繰り返し破ってしまう、ゲーム以外のことが全く手に付かない、生活や健康に支障が出てしまっている場合は、ゲーム障害の可能性があります。ゲーム障害の心配がある場合は、家庭で抱え込まずに専門機関に相談を行うようにしましょう。

 

既にゲーム障害の場合は、親の注意では解決しません。悩みを抱え込むことで、子どもとの関係や、夫婦関係が崩れ、より悪い状況に陥ってしまう恐れがあります。家族以外の第三者に介入をしてもらい、解決をしていく必要があります。

メリットもある

ゲームをすることは、子どもの成長に悪影響を及ぼすだけではなくメリットもあります。例えゲームだったとしても、一つの物事に熱中することは、集中力や考える力を伸ばしたり、達成感や成功体験を積んだりすることに繋がります。

一つのゴールを目指して、時間をかけて何度も根気強く繰り返し挑戦をしたり、計算をして積み重ねたりすることは、生きる上で大切な力です。それを、ゲームで経験することができるのです。また、団体戦であれば、仲間と協力して物事を進める力も身に付けることができます。

 

やり過ぎは成長に悪影響を及ぼしますが、ゲームと上手に付き合うことができれば成長に良い影響を及ぼす可能性もあるのです。

ゲームをやりすぎる時の対応方法!

子どもは、大好きなゲームの時間を自分自身で調整するのは難しいものです。しかし、ただ禁止するだけでは子どもが反抗されてしまう可能性も。家庭の中で工夫をして、ゲームをする時間としない時間の線引きをしましょう。

ルール、ペナルティを子どもと一緒に作る

ゲームをする時のルールやペナルティを事前に決めるようにしましょう。その場で「もうやめなさい」「やり過ぎ」という声がけを行うよりも、「1日1時間まで」「やることが全部終わってから」などルールを決めることで、子どもも納得してゲーム時間を調整することができます。

 

また、もしルールを守れた場合には、褒める、何かしらのご褒美を与えるなどの成功体験を大切にしましょう。反対に、守れなかった場合は「次の日はゲームができない」などのペナルティも事前に約束しておくと効果的です。ゲームをする前に子どもと話し合い、お互いに納得できるルールを決めましょう。

タイマーで時間制限をする

ゲームに熱中するとついつい時間を忘れてしまいますよね。ゲーム機の見守り機能でタイマーをセットしたり、約束時間の5分前にアラームを鳴らしたりして時間を認識できるようにしましょう。

時間が経っていることを実感することで、やり過ぎを防ぐことができる可能性があります。

ゲーム以外で熱中できる遊びを提案する

ゲームをやり過ぎている場合、他の遊びの選択肢を忘れてしまっている可能性があります。ゲームか勉強の2択では、ゲームの時間が増えてしまうのも仕方ありません。

例えば、習い事をしたり、トランプやジェンガなどのカードゲームやボードゲームをしたり、外に遊びに行ったり、ゲーム以外の遊びの選択肢を増やせるようにしましょう。楽しいことの選択肢が増えて、時間を使うようになれば、おのずとゲーム時間は減るはずです。

まとめ:やり過ぎはゲーム障害になる可能性も!ルールを作って適度に楽しもう!

ゲーム障害として国際疾病として登録されるほど、ゲームのやり過ぎは世界中の人々の課題です。ゲーム障害と診断される程ではなかったとしても、ゲームのやり過ぎは日常生活や健康に大きな悪い影響を及ぼす可能性があります。

 

ただ、ゲームと上手く付き合うことができれば、集中力や考える力を伸ばす可能性もあります。大切なのは、ゲームを禁止することではなく、良い距離感を保つこと。ルールを作ってやり過ぎを事前に防ぎ、適度にゲームを楽しみましょう!