跳び箱に挑戦したいけど、できるようになるかな?
跳び箱の開脚跳びは、保育園や小学校でも最初に習うことが多い基本の跳び方です。コツをつかめば上手に跳ぶことができますが、失敗が続いてしまうと恐怖心や苦手意識に繋がってしまう可能性があります。
・学校で跳び箱が始まるから不安
・うちの子だけ、なかなか成長しないけど大丈夫かな
・家でできる対策方法はないの??
そんな保護者の方へ。跳び箱のコツをつかんで、上手に開脚跳びをできるようになりましょう!
この記事で分かること
・開脚跳びが上手にできない理由
・跳び箱を跳ぶコツ
・おうちでできる練習方法
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開脚跳びができない時にチェックしたい項目は5つ!
開脚跳びには、5つの動作があります。
①助走
②踏み切り
③手をつく
④腕の力で体重移動
⑤着地
この動作が繋がることで、開脚跳びを上手に跳ぶことができます。そのため、一つの動作だけが上手にできても成功はできません。開脚跳びを成功させるために、まずは何ができていないのか確認してみましょう!
跳び箱への恐怖心がある
跳び箱を跳べない原因の中で最も多いのは、恐怖心です。恐怖心があると、本来は跳べる筋力や能力を持っていても跳ぶのが難しくなってしまいます。
跳び箱への恐怖心が強いお子さんの場合は跳び箱を上手になるよりも先に、慣れる、楽しむことが大切です。
跳び箱と触れ合う時間を増やせると恐怖心を和らげることができます。可能であれば児童館などで、跳び箱を跳ぶのではなく最初は上に乗ったり、歩いたりして、跳び箱と仲良くなりましょう!
恐怖心といっても、ジャンプするのが怖い、高いところが怖い、ぶつかりそうで怖いなど様々です。おうちでも椅子の上からジャンプしてみたり、小さな台を跳び越えたりして遊んでみましょう!
助走のスピードが出ていない
跳び箱を上手に跳ぶための一番最初のコツは助走でしっかりとスピードを出すことです。跳び箱を跳ぶための準備は、助走から始まります。特にチェックしたいポイントは、跳び箱の近くで失速していないか、腰が引けていないかという点です。
最初はスピードが出せていても、踏み切りのタイミングが合わないことが原因で、跳び箱の寸前で失速したり、腰が引けたりしているのかもしれません。次の動作である、踏み切りのタイミングを意識しながら走りこむことが大切です。
踏み切りを片足で踏み込んでいる
助走の延長で、踏み切りを片足で踏み込んでいないか確認をしましょう。片足で踏み切りに踏み込んでしまうと、助走のスピードをジャンプに変えることができません。両足でしっかりと踏み込む意識を持つことが必要です。
地面でジャンプをした時にも、片足で跳ぶよりも、両足で跳び上がった方が高く跳ぶことができますね。同じ要領で、踏み切りは両足で跳んだ方が勢いを出すことができるのです。
手をつく位置が手前すぎる
手のつく位置が手前になっていると、跳び箱を越えられず上に乗ったり、身体をぶつけたりしてしまいます。踏み台からできる限り遠くの位置に手をつけるように意識してみましょう。
また、肘が曲がっているため手をつく位置が手前になっている可能性もあります。跳び箱に手をつく時は、肘を伸ばして遠くに手をつくイメージを持ちましょう。
目線が下がっている
目線が下がっていると、頭の位置も下がってしまうため目線を上げられるようにしましょう。跳び箱を跳んでいる最中に頭が下がると、必要以上に身体が上がり身体の制御が難しくなります。
また、目線が下がっていると着地の時に頭から落ちる恐れもあるため、跳び箱に手をつく段階から目線を上げて着地点を見て跳ぶように意識をしましょう。
そもそも「走り方がおかしい」「ぎこちない感じ」などの場合は、まずは基礎中の基礎である、体の使い方からマスターしていくと良いかもしれません。また体幹の力が弱いと上手に運動できないこともあります。これらの記事を参考にしてみてください。
なぜできない?根本の原因について
「開脚跳びのチェックポイントはわかったけど、いくら意識してもなかなかできない!」
という声が聞こえてきそうですが、批判覚悟で正直に言います。
「両足揃えてジャンプして!」「もっと手で支えて!」
なんて声掛けは、正直無駄であることが多いです。
大切なのは
チェック項目を見た上で、できない根本の原因を探ること
これさえできていたら、後はそこにアプローチするだけで
自然と跳び箱ができるようになります。
では「できない」の根本の原因の見つけ方とは?
↓
それは多くの場合”発達のピラミッド”に隠れています。
発達のピラミッドとは?
発達のピラミッドは、子どもの運動能力や発達を段階的に説明するモデルです。
このピラミッドの考え方では、発達は下層から順に形成されると言われています。
つまり、土台となる感覚(聴覚・前庭覚・固有感覚・触覚・視覚)がしっかりしていないと上層の複雑な動きがうまくいかなくなるんです・・・
詳しくはへやすぽアシストのInstagramにて解説しています。
跳び箱の苦手さを発達のピラミッドで解説
「跳び箱が苦手」という課題を発達のピラミッドに当てはめて考えると、
子どもによって異なる原因が見えてきます。
それでは具体例をもとに見てみましょう👀
①両足ジャンプができない子
固有感覚が未発達な場合、そもそも力の入れ方が分かりにくいです。またボディイメージの形成も遅れるため、「両足そろえる」というイメージが分かりにくく、いくら指示されても思った通りに体を動かせないことが多いです。
②空中で姿勢を保てない子
前庭感覚が未発達な場合、空中での身体の傾きなどを正確に把握できず、力の入れ方も分からないため、支えることができなくなります。また視覚処理が苦手で視線が大きく移り変わることに恐怖心を感じてしまう子もいます。
③遠くに手をつけない子
固有感覚が未発達な場合、腕をどれくらい伸ばし、どのように力を入れるか分からないため、手前に手をついてしまったり、反対に強く押し込みすぎて前に進めなくなったりしてしまいます。
※上記はあくまで一例です
このように、チェック項目から、どこが弱いのかを見抜くことで、アプローチ方法が明確になります。
「跳び箱苦手だから、跳び箱をさせよう!」
この考え方は、根本の原因の解決になっていないどころか、
子供に何度も失敗体験をさせてしまい、運動嫌いになり、自己肯定感も下がってしまう可能性もあるんです…
それでは「できない」の原因を探ったところで、実際に解決する方法をお伝えします!
開脚跳びを上手に跳ぶ方法
①跳び箱練習時に意識するポイント②跳び箱を使用せず、根本の原因を解決する方法の二つをご紹介します。
跳び箱練習時に意識するべきポイントとは?
開脚跳びを成功させるためのコツを紹介します。跳び箱を上手に跳ぶために、一つひとつの動作を繰り返し確認して、身体に染み込ませましょう。
また、跳び箱は、「できた」「できない」がはっきりとわかってしまう運動です。失敗の経験が重なると、恐怖心や苦手意識に繋がってしまう可能性があります。動作が良くなったら、跳び箱が跳べていなくても良くなった点やできている点を褒めてあげましょう。お子さんが前向きに取り組むモチベーションになります。
両足でグッと踏み切る
踏み切りは、両足を揃えてしっかりと踏み切りましょう。助走の最後の一歩は利き足になるように歩数を調整し、両足を揃えて軽く膝を曲げた状態で踏み込みます。両足で高くジャンプするイメージを持つことも大切です。助走の勢いを跳ぶ力に変えて、開脚跳びの成功に一歩近づきます。
どうしても片足で踏み込んでしまう場合には、両脚で着地する練習から行いましょう。
まずは、公園や体育館など真っ直ぐな地面の場所で練習をします。
着地点にマークをつけ、距離をとって走り込み、片足でジャンプ!!
そしてマーカーの上に両脚着地!
まずはこの練習から始めてみましょう。
手をつく位置は遠くに!
跳び箱の奥の方に手をつくイメージを持ちましょう。手をつく位置は、跳び箱の半分より奥につけると良いですね。
跳び箱に手のつく位置にマークをつけて練習すると、より意識をしやすくなります。
跳び箱を手でしっかり押す
跳び箱を手でしっかりと押せていないと、跳び箱を跳び越えることができずに上に乗ってしまいます。跳び箱をグッと押すことを意識しましょう。
腕の力でしっかりと押し出せていないと、肘が曲がって突っ伏してしまいます。肘を伸ばして腕の力を使い身体を支えましょう。
前のめりの姿勢で体重移動をする
跳び箱の上では、体重を前に移動させるイメージで前のめりの姿勢を意識しましょう。跳び箱の上で腰が引けてしまうと、助走や踏み切りで出した勢いを止めてしまいます。目線はしっかりと跳び箱の先に向けて、前に進む意識が大切です。
跳び箱を跳んでいる最中は、頭と肩が手よりも前に出ているイメージを持ちましょう!
跳び箱を使わずに根本の原因を解決する方法は?
開脚跳びを上手に跳ぶために、おうちでできる練習方法を紹介します。開脚跳びに必要な土台となる「感覚」をもとに解説します。
動物歩き
育てられる感覚:固有感覚・前庭感覚
体幹〜腕で支える感覚を身につける遊び💪
いろんな姿勢で歩くことで、手のひらに体重をかけて体を支えることができるようになります。ポイントは手のひら全体に体重をかけること!できる子は大きく歩いてみるとさらに効果UP💫
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手押し車
育てられる感覚:固有感覚・前庭感覚・視覚
お父さん、お母さんと一緒に行う練習方法です!お子さんは両手を床について、大人はお子さんの両足を持ち上げます。大人は足を支えるだけで、あくまでも前に進むお子さんのスピードに合わせるようにしましょう👦
前に体重移動をする練習になります。また、普段の生活では得られない視線になり、さらに体が大きく傾くため、「跳び箱が怖い…」という子にもおすすめの運動です💪
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お尻上げで移動
育てられる感覚:固有感覚・前庭感覚・視覚
椅子やソファに手をついて、跳び箱のようにジャンプをします。椅子の前にあらかじめタオルやフープを置いておき、ジャンプと同時に他のタオルへ移動します。
跳び箱にかなり近い運動で、腕で支える感覚を身につけられますよ!慣れてきたら足を広げてみたり、お尻を高く上げることを意識してみてください!✨
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へやすぽアシストで開脚跳びを上手に跳べるようになろう!
開脚跳びは苦手を分析し、根本原因にアプローチをすれば、誰でも上手に跳ぶことができる基本の跳び方です。
そして、跳び箱は単なる体育種目ではありません。その練習を通じて、子どもは身体の使い方を学びながら、発達の土台を育て、多くの成長のきっかけをつかむことができます✨
1. 身体面での成長
固有感覚や前庭感覚の発達により、姿勢保持が上手になり、「姿勢よくしなさい!」と注意することが減ります。また、力加減や体の動かし方が上手になることで、どの運動でもぎこちなさが改善し、安定して動けるようになります!
2.学習面での成長
姿勢の改善により、集中力が向上し、勉強中の持続力が高まります。手のひら全体で体を支える経験にもなり、自然と手指の発達を促すことになり、鉛筆やお箸の操作や工作などにも良い効果が期待できます!✏️
3.社会性での成長
「できない…」を「できる!」に変えられて、大きな成功体験になり、子供の自己肯定感向上が期待できます。またこの成功体験がチャレンジ精神を育て、苦手なことや初めてのことにも積極的に参加できるようになります!🔥
発達のピラミッドという視点を取り入れることで、跳び箱が「ただの憂鬱な体育種目」から「発達を促す最強の遊び」へと変わります💫
跳び箱の練習には跳び箱は必要ありません
へやすぽアシストでは、発達のプロが100名以上在籍しており、発達のピラミッドをもとに、子供たちの苦手の根本原因を解決しています。たった30分でも跳び箱は上手になれます!
跳び箱ができずに悩んでいる方は、まずは無料オンライン体験レッスンに参加して、跳び箱練習から他の悩み事までまるっと解決しましょう!