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子どもの睡眠にゴールデンタイムはある?睡眠時間や早寝早起きのコツを解説!

子どもの睡眠にゴールデンタイムはある?睡眠時間や早寝早起きのコツを解説!

子育てをする中で、「子どもの睡眠」が気になる方も多いでのではないでしょうか?

ゲームやインターネットの普及で子どもの夜更かしが問題になる中、「睡眠のゴールデンタイムに寝た方がいい」という言葉をよく聞きますよね。

実は、最近の研究で、子どもの睡眠にとって「ゴールデンタイムに寝る」のはあまり関係がないと言われています。それよりも「睡眠時間をしっかり確保する」方が重要なんです。

とは言うものの、「どうして睡眠時間をしっかり確保すべきなのか?」「理想の睡眠時間は?」「睡眠のために何をすべき?」など疑問に思いますよね。

今回は、子どもの睡眠のお悩みを少しでも解消するために、子供の睡眠の影響や理想の睡眠時間、早寝早起きのコツを徹底解説します。

 

子どもの睡眠不足が与える影響とは?

子どもの睡眠不足が与える影響は、どんなものがあるのでしょうか?

結論からお話すると、子どもの睡眠不足は「メンタル面」「身体面」「学習面」のすべてに影響を与えます。

 

・イライラしやすくなる

睡眠不足の子どもは、イライラしやすくなります。

なぜなら、睡眠不足で生活リズムが乱れることで、メンタルを安定させる「セロトニン」というホルモンがうまく分泌されなくなるからです。

例えば、睡眠不足が続いてしまうと、年齢が低い時期はキレやすくなったり言動が攻撃的になったりします。また子どもの年齢が高くなるとうつ傾向になりやすいと言われます。

このように、睡眠不足は、子どもの精神面に大きな影響を与えます。

 

・肥満になりやすい

子どもが睡眠不足が続くと、幼少期、もしくは将来、肥満になる可能性が高くなります。近年、子どもの肥満が問題になっていますが、その原因の一つが睡眠不足。

なぜ肥満に繋がるかというと、人間は寝ている間に、最も成長ホルモンを分泌するからです。実は成長ホルモンは、身長を伸ばす役割だけではなく、脂肪を分解する働きもあります。

つまり、睡眠時間を十分に確保することは、しっかり脂肪を分解することに繋がります。

また、抗酸化作用がある「メラトニン」の分泌も、深夜にピークを迎えます。子どもの睡眠は、健やかな成長にとって非常に大切です。

・集中力が低下する

睡眠不足は、集中力の低下に繋がります。

睡眠不足によって生活リズムが崩れると、起床から昼の活動ピーク時に、体温調整をうまくできなくなります。その結果、脳が活発に働きにくくなるので、ボーとしてしまうことが増えたり、学習に集中できなくなったりします。

睡眠をしっかりとることで、身体も脳も活発に働くといえます。

 

睡眠のゴールデンタイムは関係ない?

「22時〜2時は睡眠のゴールデンタイム」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

けれども最近では「「睡眠のゴールデンタイム」はあまり関係ないと言われています。

 

・睡眠のゴールデンタイムとは?

そもそも、「22時〜2時は睡眠のゴールデンタイム」という考え方は、成長ホルモンなど子どもの成長に欠かせないホルモンは深夜に多く分泌されることから、浸透しました。

しかし、本当は「22時〜2時の間に寝ているかどうか」よりも、「睡眠から90分後に深い眠りに入っているかどうか」の方が大切です。

つまり、睡眠のゴールデンタイムとは「睡眠から90分後」といえます。

 

・どうして「睡眠から90分後」が重要なのか?

睡眠から90分後が重要な理由は、人間は寝始めてから90分後に深い眠りに入るからです。

健康な睡眠の場合、90分後にノンレム睡眠に入ります。その時に子どものホルモン分泌が活発になると言われています。

ちなみに、睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」が存在します。レム睡眠とは、浅い睡眠。夢をみるのもこのタイミングです。一方のノンレム睡眠は深い睡眠。このレム睡眠とノンレム睡眠は、約90分のサイクルで繰り返しています。

 

このようにぐっすり寝ているノンレム睡眠の時間帯が、子どもの成長にとって非常に大切です。

 

理想的な睡眠時間はどれくらい?

では、子どもの理想的な睡眠時間はどれくらいなのでしょうか。

発達段階で変わってくるので、年齢別に解説します。

 

・1〜3 歳 (乳幼児期)

理想の睡眠時間は 11~12 時間程度。ほぼ夜間に睡眠をとることになります。.

昼寝も 1.5~3.5 時間を1回程度に減少する傾向が見られます。

 

・3〜6 歳(幼児期 )

 理想の睡眠時間は 10~11 時間。

昼寝はさらに減少。 5 歳頃になると、とらないことも増えていきます。

 

 ・6〜12 歳(就学期)

理想の睡眠時間は 8~10 時間。

平日(通学日)と休日の睡眠時間に大きな違いが出てくる時期でもあります。

つまり、朝7時に起きる場合は、午後9時くらいに寝るのが理想であると言えます。

 

参照|愛媛大学医学部附属病院 睡眠医療センター |『未就学児の睡眠指針』|

https://www.mhlw.go.jp/content/000375711.pdf

 

子どもがぐっすり寝るためのコツとは?

子どもの健やかな成長には、睡眠が大切であることが分かりました。けれども、「なかなか寝てくれない」と思っている方も多いですよね。

それでは、子どもがぐっすり寝るためのコツを3つ、ご紹介します。

・早起き

まずは、早起きをすることから始めましょう。

なぜなら、子どもにとって一番大切なことは、早寝より早起きだからです。

早く起きることを習慣にして、生活リズムを整えることが、ぐっすり寝ることに繋がります。

・寝る直前に画面を見ない

寝る前に、ゲームやパソコンなどの画面をなるべく見ないようにしましょう。

画面のブルーライトを寝る直前に見ると、脳が朝だと勘違いしてスムーズに寝ることができなくなります。

寝る時間が近づいたら、ゲームやパソコンではなく、本や絵本など見ることがおすすめです。

・適度な運動

適度な運動も、ぐっすり寝るためのコツ。

身体を動かすことで自律神経が整い、睡眠の質も上がります。

外遊びや散歩など、適度な運動も取り入れることも大切です。

早起きの4ステップ!

それでは最後に、早起きをするための4ステップをご紹介します。

ステップ1:日光に当たる

起きたら、まずカーテンを開けて、日光に当たるようにしましょう。

身体が日光に当たることで、身体や脳が活発になりやすくなります。

ステップ2:朝ごはんを食べる

朝ごはんを食べることも習慣にしましょう。

文部科学省も子どもの睡眠の問題を解決するために「早寝早起き朝ごはん」と呼びかけています。

早く起きて朝ごはんを食べることで生活リズムが整います。さらに食べることで体温も上がり、集中力もアップするのでメリットがいっぱいです。

 

ステップ3:朝にお手伝いをする

朝にお手伝いをすることも大切です。

なぜなら、早起きをする理由ができるからです。カーテンを開けるや箸の配膳など簡単なお手伝いをすることから始めてみましょう。

大人も早朝の仕事があると早く起きることができますよね。子どもも同じ。朝に自分の仕事があることで早起きの習慣がつきやすくなります。また手や身体を動かすことで脳が刺激され目が覚める効果も期待できます。

 

ステップ4:できることから一歩ずつ

もしかしたら、早起きがなかなかできないかもしれません。けれども焦る必要はありせん。子どもや親ができることからやってみることが何より大切です。その中で、一歩ずつ進めことを大切にしてみてください。

「5分早く起きれた」「3日連続で早起きできた」など、早起きの小さな成長を積み重ねていくことを心がけましょう。

 

まとめ

今回は、子どもの睡眠についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

子どもの睡眠は、「メンタル面」「身体面」「学習面」に大きく影響することが分かりました。

ついつい夜更かしをしてしまうこともありますよね。けれども、幼少期にしっかり睡眠時間も確保することで、子どもの可能性を広げることにも繋がります。

今回の睡眠や早起きのコツを参考にしながら、親子で生活リズムを見直してみてはいかがでしょうか。

それでは、最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

参考文献

・厚生労働省|e-ヘルスネット「子どもの睡眠」|https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-007.html

 

・厚生労働省|e-ヘルスネット「睡眠不足や睡眠障害、子どもへの大きな影響

」|https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-003.html

 

・文部科学省|「生活リズムの確立と睡眠」|https://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/katei/08060902/003.pdf

 

・文部科学省|「できることからはじめてみよう早ね早おき朝ごはん」|

https://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/asagohan/__icsFiles/afieldfile/2020/1324879_1.pdf